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国立競技場メモリアルグッズ卓上ミニプランター芝生の制作・配送日記

卓上ミニプランター芝の発送を通じてグラウンドキーパー渡辺氏が想うこと

国立競技場の芝を、丹精込めて管理してきたグラウンドキーパーの渡辺氏は、競技場の閉鎖により、芝とも永遠の別れになると寂しさを感じていました。
しかし、ミニプランターに植えられた芝を見た渡辺氏は、日本中のさまざまな思い出を持つ方々の手元で国立競技場の芝が育っていくことに、とても嬉しそうでした。広大な国立競技場の芝も、苗芝として分けると想像以上に小さな存在。56年間にさまざまなアスリートやサポーターたちが繰り広げたドラマや思い出の詰まった芝が、全国の皆様の手元で新たな夢と想いを刻んでいくことを願っています。

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卓上ミニプランターの企画

日本スポーツ振興センターが、国立競技場メモリアルグッズ販売をチケットぴあで開始したのが、「SAYONARA国立競技場」ファイナルイベントのあった5月31日。国立競技場の芝は、最後のイベントに来場した多くの方々を足元で迎えていました。イベント終了後から誰もいなくなったフィールドで芝の調査分析を開始。1ヶ月の間、国立競技場で芝の状態を整えながら、卓上ミニプランター芝生としてお届けするための企画が開始されました。

 

芝の状態が良い場所を選び、芝の根の張り方や、土の適正を検討し、ホームストレート横の芝をミニプランター用の芝に決定。
卓上ミニプランター芝生のデザインは、プロ野球選手による野球教室やイベントの企画なども手がける、スポーツ好きの田中仁一画伯に依頼。油彩やアクリル画で描かれたイメージ画をもとに、国立競技場の燈火台の雰囲気を感じられ、さらに四角いフィールドも思い浮かぶデザインに決定しました。

 

田中画伯が描いたイメージ画をいくつかご紹介します。最終決定した絵は、お客様のお手元にシールとしてお届けしました。

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発送直前の芝の様子

6月後半、国立競技場から芝を切り出して芝畑に運搬。3cm厚のマット状にして運んだ芝は、一旦芝畑で保管。その後、苗芝をつくるため5cm四方の苗カップに植え1ヶ月半が経過。苗カップが見えなくなるほど芝が根付き育ちました。
この状態になれば、観賞用の芝としてミニプランターでしっかりと育ち続けてくれます。

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芝苗を制作する作業

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国立競技場の芝を畑地に敷く作業

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苗育成用カップに植え付け

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国立競技場の芝を5cm角の苗状にカット

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出荷を待つ卓上ミニプランター用芝生

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夏バテしないように目土をかける作業

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ミニプランター芝生の制作

苗カップに小分けした国立競技場の芝も、カップが見えないほど元気に育っています。まずは、カップから芝を切り出す作業。次は、5cm角にひとつずつ丁寧にトリミングし、芝の形を整えていきます。出荷前日はあいにくの雨。普段、雨の日は休日になる芝職人の方々も、出荷に間に合うよう雨に負けずカッパを着込んでの作業です。

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芝を5㎝角にトリミング

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カップから芝を切り出す作業

次は、土漏れ防止シートをミニプランターの底に敷き、国立競技場の芝専用に開発したオリジナルエコクレイを入れ、肥料と保水材を混ぜて土の完成。芝をプランターへ植え付け、隙間にしっかりとエコクレイを詰めます。通常、芝の出荷は直前に芝刈りを行い、短く刈った芝に目土を掛けて夏バテを防止し、マット状やロールにして梱包しますが、今回は観賞用の芝ということで、葉が長いままの出荷になりました。5cm角に切りそろえてプランターに植えると、まあかわいいこと。お客様がどう感じるか職人さんも心配しながら、1週間もするとお客様の手元で元気に育ってくれることでしょう。ひとつひとつ心を込めて制作してくれました。

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エコクレイを使用した土づくり

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ミニプランターの土漏れ防止

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エコクレイでしっかりと芝を保護

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芝の植え付け作業

出荷直前に、芝の状態を最終確認してプランターのクリーニングを行い、ミニプランター芝生の制作完了。出荷当日の早朝には、天気予報も大はずれのゲリラ豪雨に見舞われ、昼間は残暑の日照りと、芝にとっては過酷な天候。酷暑と蒸れに弱い芝のために、プランター内の水抜きや土の量を調整しながらの出荷になりました。

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ミニプランターに入れられた土は、国立競技場の芝専用に開発したオリジナルエコクレイ。赤茶色や黒色の土は、天然の土で焼かれたレンガや瓦を使用しています。自然土より保水性や排水性を高められるメリットがあり、観賞用として土がプランターからこぼれにくいように考えて配合されています。競技場や運動場をつくる場合、山を崩して大量の天然土を採取する必要がありますが、近年は国内で採土ができなくなったため海外から大量の土を輸入している現状があります。そこで日本では、天然土を使わずにリサイクル素材から高度な機能性を持たせた土を開発して、競技場や運動場を作ろうという動きが少しずつ始まっています。国立競技場の芝専用に開発されたオリジナルエコクレイも、エコロジーを追求した土の技術開発によって生まれたものです。実際に競技場や運動場で使われるときは、とても細かい粒子状に粉砕されているため一見してわからないかもしれませんが、日本の技術とエコロジーの精神は、スポーツのフィールドにも活かされています。

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芝発送大作戦

ミニプランター芝生を発送するための最大の課題は時間との戦い。
今回は、苗が育った状態でプランターに植わった芝を、梱包して運ぶ必要がありました。普通の観葉植物と比べても、梱包されている時間が長いと芝枯れや根腐れが生じてしまいます。土こぼれ防止のためビニール袋で密封することもできません。芝をプランターに植えてからお客様の手元に届けるまでの期間は1~2日。通常、大量の商品を発送する場合、運送会社の倉庫へ運び梱包や発送手続きをして各地へ配達しますが、どうしても3~4日の日数が必要でした。
そこで、芝を管理している畑でミニプランター芝生を制作し、その場で、梱包・発送する検討を始めましたが、運送会社でも前代未聞の作業の様子。なかなか引受先が見つからない中、ヤマトホームコンビニエンス株式会社代表取締役の市野厚史社長が快く引き受けていただきました。後日談ですが、実は、ヤマトグループの中で引越や家具家電の配送、おかたづけサービスといった生活支援事業や企業向けサービスを行うヤマトホームコンビニエンスでも、全く初めての挑戦だったとのこと。担当者やプロジェクトに参加したヤマトグループ各社の方々に、山積する難題を乗り越えるため検討を重ねてもらい、最短24時間で発送できる体制を作ってもらいました。プロジェクトの責任者も発送完了まで緊張が絶えない様子でした。

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二日間で大型トラック4台分を出荷!

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芝の梱包材の秘密

商品の梱包に使われたシンプルなダンボール。ヤマト包装技術研究所とヤマトホームコンビニエンスが、ミニプランター芝生を運ぶために共同で設計した専用品です。お届け後は、すぐに捨てられてしまう運命のダンボールに込められた秘密をちょっとだけご紹介します。

 

【 中敷のダンボールに込められたこだわり 】
箱の中でミニプランターを固定する役目の中敷は、運送時の振動に対応するための緩衝材。ダンボールの底から数ミリ浮いた状態でプランターを固定しバネのように作用させて芝を守っています。

【 プランターと芝の固定 】
芝も生き物。新鮮な空気が供給されなければすぐに枯れてしまいます。お届け中に水やりをすることもできません。空気の出入りが可能で、土が乾かないようにして、さらに、水や土が外に漏れないようにする。ビニールを密封することも穴を開けることもできません。そこで、ダンボールのサイズを微妙に調整して、ダンボールの蓋を閉じたときに、ビニール袋と芝、プランターを押さえることで解決しました。

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良い状態で届いて欲しいと想いが詰まった箱

とはいえ、一部のお客様からご指摘を受け、修正すべき新たな課題もみつかりました。次回の発送へ向けてさらなる改良に知恵を絞っています。やはり技術者はお客様によって育てられるものですね。

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総勢60数名の一大発送作業

1時間で700~800個の発送を行ったのは、ヤマトホームコンビニエンス各地の支店から集まった総勢60数名の精鋭たち。細やかな作業は私たちにまかせてと言うと、一番手間がかかり大変なプランターの梱包作業を女性社員の皆様が志願。力仕事の梱包材制作、地域ごとの仕分け作業と30分ほどで、露天の即席芝畑営業所が完成。東和スポーツ施設の芝職人が制作したミニプランター芝生をその場で手渡し、数分後には伝票が貼られてトラックに積まれる早業で、昼には第一便を出荷しました。

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芝職人と配送の精鋭たちの共同作業

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朝礼で安全と作業の確認

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作業の手は止まりません!

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いつも笑顔が絶えず活気のある芝営業所

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お客様のお手元には宅急便で

災害時に人から人へ荷物を届けたニュースが話題になったクロネコヤマトの宅急便でおなじみのヤマト運輸は、芝畑にも来ています。芝畑営業所でも、白のワイシャツ姿で発送手続きや伝票の発行業務をこなすヤマト運輸の責任者。場所柄不思議な感じもしましたが、最後まで土で汚れないよう配慮しながら綺麗な伝票をつくっていました。
荷物も発送エリア別に芝畑営業所で仕分けされ、そのままダイレクトに全国へ出荷されました。

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お客様の元で元気に育って欲しい

国立競技場の芝は、とにかく陽の光が大好き。日当りの良い場所に置いて水やりさえ欠かさなければずっと元気に育ち続けます。56年間の芝の力を信じて、大切に育ててください。

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1ヶ月でこんな芝に育ちました

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国立競技場の芝は冬の間は休眠する

国立競技場のフィールドは、1年中青々とした芝で埋め尽くされていると思っている方も多いはず。近年、国立競技場で冬の間も青い芝が生えている理由は、オーバーシードという手法を用いて、本来のティフトン芝の上に毎年、冬芝の種を巻いていたからです。冬芝は、夏の暑い時期は生きられないため春には除草しなければなりません。
しかし、昔の国立競技場のフィールドでは冬の間は茶色だったことをご存知でしょうか。本来、国立競技場の芝は、ティフトンという品種の夏芝が張られているため、11月から3月頃にかけて気温が低下する期間は、休眠し、葉が枯れて茶色くなります。それでも土の中で根はしっかりと生き続けているため、春になると青々とした葉が生えてきます。このサイクルを毎年繰り返し、国立競技場の芝は、長年、アスリートたちの活躍を支えてきました。まさに、国立競技場の歴史をつくりあげた多くのアスリートたちの夢や想いをしっかりと受け止めてきた芝なのです。
ミニプランター芝生として販売された芝も、国立競技場の歴史をしっかりとつくってきた本来のティフトンです。国立競技場の芝を観賞用として育てる時は、冬の間、葉が枯れて休眠しますが、週に1度程度水やりを欠かさず、春に青々した葉が出るまでじっくりと温かい気持ちで待っていてください。
是非、56年の歴史とアスリートたちの想いが詰まった力強い芝を大切に育てていただき、皆様の未来へ向けた新たな夢を託してみてはいかがでしょうか。

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